中高生、大学生の子どもにクリスマスプレゼントに本を贈りたいという方からの
リクエストがありました。
本屋さんで購入となると比較的新しい本の方がよかろうということで、
いくつかピックアップしてみました。
「わたしの美しい庭」 凪良ゆう ポプラ社
うちのむすめっこのイチオシ。
縁切りマンションに住む縁切り神社の神主統理くんと
百恵ちゃんは、血のつながりのまったくない親子。
家族同然に暮らしている路有くんはゲイで恋人に去られた悲しい過去がある。
素敵なお姉さん桃子さんは、高校の時に亡くした恋人が忘れられない。桃子さんの亡き恋人の弟は、仕事に忙殺されてうつ病。といろいろな生きづらさを抱えた人たちが主人公。でもね、とっても優しくてあったかくてほっとできるそんなお話が
いっぱい詰まっている作品です。私も大好きです。
「キャンドル」 村上 雅都 フレーベル社
自分の気持ちを尊重して生きるのか、周りに合わせて流されて生きるのか、思春期の子どもたちにはかなり重要なことで。
くすっと笑えるところもありつつ、謎解きのスパイスもあり、
でも涙がとまらない。なんて表現していいかわからない新感覚の小説。誰かと語り合いたい。
と、学校図書館職員仲間から紹介してもらいました。
私も絶対読もうと思います。デビュー作の前作「あの子の秘密」もすごくいいらしいですよ!
「保健室経由 かねやま本館」 1~3巻 松素めぐり
こちらも中学校の学校図書館職員仲間からの紹介。学校の保健室が温泉の入り口になっているという設定がおもしろい。
中学生が抱える自分のこと、クラスの事、友達の事、学校生活の中で身近に起きている出来事に共感すること間違いなし。
しかもワクワクするストーリー展開に一気読み間違いなしの作品だそうです。中学校で大人気!
「アーモンド」 ソン・ウォンピョン
扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない16歳の高校生ユンジェ。ユンジェが困らないよう、対人関係における対応の仕方を徹底的に教えてくれた母とよき理解者だった祖母がユンジェ15歳で事故にあい、祖母は亡くなり母は植物状態に。そんな中出会った、感情の塊のような激しい性格のゴニ。彼との出会いからユンジェの何かが動き出します。
「また、同じ夢をみていた」 住野よる 双葉社
小学生の奈ノ花は、自分以外のまわりの同級生はみんな馬鹿だと思っており、当然学校に友達はいない。友達と呼べるのは、けがをしたネコを介抱してくれた「アバズレ」さんと「おばあちゃん」だけ。そしてひょんなことから知り合ったリストカットを繰り返す女子高生「南さん」。
彼女たちと過ごす中で「幸せとは何か?」を探っていく。
うちのむすめっこのおすすめです。
「約束の猫」 村山早紀 立東舎
クリスマスのプレゼントにはうってつけの作品。
特に猫好きにはたまらない優しくてあたたかくて、ちょっと切ない、だけどきっと幸せにしてくれる作品です。
村山さんならではの美しく優しい文章も魅力的です。
書店員を描いた村山さんの「桜風堂ものがたり」を読んでわが息子は本に関わる仕事がしたいと思ったそうですが、村山さんの
紡ぐ物語には、「心のこもった丁寧な仕事」というのが根底にいつもあって、忙しくバタバタしがちな人に特におすすめです。
「奇跡の村」 麻井みよこ KADOKAWA
クリスマスプレゼントにってなると、辛くてしんどい部分も結構あるのでどうかと思うんだけど、故郷をよくしたいっていう想いの強さに心打たれます。
いつかはかならず読んでほしい1冊。
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